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一日の終わり、喧噪から離れ、
    一人静かに疲れを癒す。
     ここは、そんな店でありたい。

Sketch #2

「 札幌のすすきのは、夕闇が迫るとこれからの長い夜を楽しもうという人で混み始める。待ち合わせの時間にはまだ早いな、寄るか…。地下鉄の駅から目抜き通りに出て人波に紛れ、その通りを一本外れる。その店[BAR81]は、バーなのに開店が早くてこんな時に重宝する店だ。
  『いらっしゃいませ』
店のドアを開けると、そんな店主の声が聞こえないくらいの音量でジャ
ズが耳に飛び込んでくる。ヴィンテージオーディオのその音はさすがにリアルだ。あれ、これ誰のレコードだろう?
 スポットライトに照らされたバックバーには、相変わらず見慣れないラベルのスコッチやバーボンなどが並べられている。その中から、真新しい一つをロックで頼む。知らない酒をしかも封切りで飲むのは、酒好きには何よりの楽しみである。ん〜ん…運ばれたグラスを手にしながら、まだ誰のレコードだったかが気になっている。
  『今日も飲み会ですか?』
と店主に訊かれて現実に戻される。うん、そう…わかんないわ、これ誰だったっけ?…お、この酒美味しいね…今日は人出てるんじゃない…。自然と会話が弾む。興に入ってもう1杯。これも一人飲みの醍醐味。いや、悪い癖か。
 レコードが替わる。えーこれは確か…とそこへ非難交じりの着信音が。しまった、また長居になって約束の時間を過ぎてしまった。詫びを入れて電話を切り、残りを飲み干して勘定を済ます。
  『行ってらっしゃい』
バーからの帰りなのに、そんな声を掛けられて店を出る。あ、わかった、今のレコード。なんだ、そうか…。
 さて、今日も酒が美味しい。今夜も長い夜になりそうだ。」

 

 あなたの、素敵な夜を演出します。

                 by バーエイティワン店主・酩酊


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